オト リュウ ソウ ジャー。 リュウソウジャー 44話 動画 44話/2月9日無料見逃し配信/Dailymotion/pandora/Youtube/ 再放送|VOD劇場

#リュウソウジャー X オト

オト リュウ ソウ ジャー

エラスの元へ向かうリュウソウジャーの前に、サデンが立ちはだかる。 オト(田牧そら)を人質にとり、リュウソウカリバーを渡せというサデン。 メルト(綱啓永)の決断により、コウ(一ノ瀬颯)はリュウソウカリバーをサデンに渡す……と見せかけて、メルトの作戦を読み取り見事な連携でリュウソウカリバーも渡さず、オトも救出する。 リュウソウジャーはさらに奥へと進むが、プリシャスが率いる新たなドルイドンのヤバソードとガンジョージが街に出現。 コウは、カナロ(兵頭功海)にリュウソウカリバーを託してエラスのことを任せ、アスナ(尾碕真花)と2人でヤバソードたちの元へ。 プリシャスが率いるチームは手ごわく苦戦を強いられるが、コウとアスナはお互いを信じ、背中をあずけ合って立ち向かう。 しかし、ヤバソードが巨大化したため、コウはキシリュウオーディメボルケーノで応戦することに。 一人でガンジョージと戦うアスナは、プリシャスに追い込まれ絶体絶命。 そこに、オトに励まされプリシャスへの恐怖に打ち勝ったプテラードンが空から駆けつける。 アスナの窮地を救ったプテラードンは、ヨクリュウオーとなって参戦し、プリシャスたちを退散させる。 一方、エデンの元へ向かうため、カナロとメルトはもう1体のガンジョージと、トワ(小原唯和)とバンバ(岸田タツヤ)はサデンに応戦。 追い込まれたガンジョージは、自爆によりリュウソウジャーを巻き添えにして倒そうとする。 その窮地を、まさかのサデンが救う。 サデンの正体はマスターブラック(永井大)だった。 プリシャスを倒すためサデンのふりをしていたのだ。 エラスを倒すことはできないというマスターブラック。 その言葉通り、カナロがリュウソウカリバーで攻撃するが、エラスには全く通じなかった。 マスターブラックは、話したいことがあると言い、セトー(吹越満)に会いに行くことになったのだった。

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オト X リュウソウジャー

オト リュウ ソウ ジャー

「お兄ちゃん、今日はどこ行くの?」 「フリーの女性が集まる、街コンというものがあるらしくてな、行ってくる」 「じゃあ、ライバルの男の人も多いんじゃない?」 「案ずるな、オト。 兄ちゃんは出来る男だ。 …そういうお前はどこへ行くんだ」 ふと見れば、髪を念入りに梳かして、オトはめかしこんでいる。 」 「この前、ういさんが教えてくれたんだ」 楽しそうなオトを他所に、カナロの妄想の中では1匹のハリネズミを二人で寄り添って抱いているメルトとオトが微笑み合っている。 そんな妄想を振り払って、カナロはオトに向かった。 「いい加減にしろ、子供のくせに」 「子供じゃないよ!もう123歳だってば!」 「俺の半分程度の背丈のくせに、子供だろ」 「半分て事はないし、メルト君の肩くらいまでなら届くもん!」 「せめてアスナと並んでから言え。 子供のくせにデートなんてまだまだ早い!! 」 「いつまでも結婚出来ない大人のお兄ちゃんに言われたくない!」 そう言うと、オトはカナロを突き飛ばして走りだしてしまった。 「オト!! 「でも集中出来たらなんか変わったの?」 クレープを頬張るアスナの辛辣な一言にカナロが目をカッと開いてアスナを見る。 「うん?」 しかしアスナには効果がない。 「それにしても、つまりじゃあ、メルトとオトちゃん、デート中って事?」 「ハリネズミカフェで?」 「言うなー!! 」 カナロが頭を抱え込む。 「今朝のメルトはまぁ、確かに…」 「挙動不審だった」 ウンウン、と頷きながら幼なじみ二人が言うのだから、そうなのだろう。 「バレたら面倒だと思ってたのかな」 「それはアスナが前にデートかと思ったのに、とか言って追いかけたからでしょ?」 「ああ、カナロの道場跡継ぎ事件の時ね」 「うるさい、あれはもう忘れろ!」 それはカナロが結婚式の事を考えていて、最も大切な事を聞き損なっていた為に起きた事件だった。 いつまでもうだうだ言いつづけるカナロを見送り、二人は買い出しを済ませて家路へつく。 その途中でメルトに出くわした。 「ハリネズミ、どうだった?」 「な!? どうしてそれを…」 「私とコウに、メルトの事で知らない事なんてないんだよーだ」 実際はなんて事はない、カナロに聞いただけなのだが、アスナがいたずらにそう言った。 「電車の乗り換えを調べた時か…?それとも駅からカフェまでの道を確認した履歴か…!? 」 しかしバレた原因を考えるメルトのひとりごとが思っていた以上にリアルだった為、流石のアスナもそれ以上言うのを止めた。 [newpage] 「ういさん、どう思います?」 「うーん…私は一人っ子だからなぁ。 でも、オトちゃんが心配なカナロの気持ちも少し分かるかなぁ」 「オトはもう123歳の立派なレディだぜ?」 中から話し声が聞こえると、コウ達は入り口で立ち止まる。 「誰だろ、お客さん?」 「いや、この声は…」 扉を開けると、紅茶とクッキーでお茶会を繰り広げる、オトとういとピーたんの姿があった。 「おかえり」 「メルト君!」 「やっぱりオトちゃん…いつの間にどうして」 「俺が送れば渋滞も何もないんだぜ」 したり顔でピーたんが言う。 なるほど、一度帰って、ピーたんと飛び出してきたらしい。 「カナロと喧嘩しちゃったんだって」 「喧嘩じゃありません。 お兄ちゃんが勝手に拗ねてるだけです」 そのオトの様子からするにコウとアスナが先程見送ったカナロは、あの険悪な雰囲気のままに上機嫌で帰ってきたオトに突っかかったのだろう。 気分を台無しにされたオトはそのままピーたんを駆って龍井家に来たのだ。 「取り敢えず、買い出しもしてきて貰った事だし夕飯の準備をします」 ういが宣言して、買ってきた食材を捌き始めた。 海では見かけない食材にオトの興味も掴んだらしい。 「オトちゃん、今日はもう泊まっていきなよ」 「いいんですか」 「勿論!」 ういとアスナの誘いに嬉しそうなオトの様子を見て、コウはそっとメルトに耳打ちした。 「カナロには連絡しておくね」 本当に仲間の事になると敏いな、とメルトはありがたく、コウの申し出を受けて頷いた。 [newpage] 夕飯を終えて、ほっと一息つきながら、ホットミルクを手にベランダに出た。 寒いけれど、澄み切った冬の空はいつもより星が多く見える。 「海の中でも、夜空みたいに綺麗なものがあって、マリンスノーって言うんです」 「本でしか知らないけど、それは見てみたい」 「私もメルト君と一緒に見たいです。 それに陸に降る雪も!」 オトの無邪気な笑顔にメルトは自然に微笑む。 「海の事はお兄ちゃんがたくさん教えてくれました。 なのに、陸の事からは私を遠ざけてばっかり…」 オトは夜空を見上げて息をつく。 「本当は初めて陸に上がるの、すっごく怖かったんです」 その告白に、驚きつつも、その気持ちがすぐに分かった。 メルトだって村を出るのが怖くなかったといえば嘘になる。 マイナソーの討伐だけならまだしも、拠点を人間の街に移すなんて考えてもみなかった。 コウとアスナがいたから出来たと言っても良い。 それをオトは、一人で未知の世界に踏み出した。 「でも、勇気をだして飛び出したら、そこはキラキラでワクワクで、ドキドキして…ドルイドンやマイナソーや怖い人だって勿論いるけど、それ以上に、私はここにいるんだー!って感動して。 全てが新鮮で、メルト君にも会えたし... 」 眩しいくらいに真っ直ぐで無邪気なオトの様子に、時々、本当に敵わないと思う。 絶対にこの娘の泣き顔なんて見たくないし、辛い思いもさせたくない。 「陸に上がってよかった、って思ってくれるのは陸で育った一人として嬉しいよ」 メルトの穏やかな声にオトが微笑む。 「でもそれは、結果論だろ。 しなければならないと定めた掟を享受して向き合う心でもある。 同時に、未来の子孫を作ってくれますか、と言った最短で、最速で、まっすぐなオトの言葉を思い出して、メルトは少しだけひやりとする。 「海のリュウソウ族は、陸には戻れないのか?」 長い歴史の中で、鼓膜が3重になったり、水との関わりが深くなったり、独自の進化を遂げている海のリュウソウ族だが、元は同じ民族だ。 再び一つになる事は出来ないのだろうかとずっと考えていた。 今はまだ、すぐには受け入れられなくても、少しずつ、歩み寄れないのか。 「皆さんが優しい人達だという事は、お兄ちゃんも私も分かっています。 モサレックスも、大昔に陸に残ったリュウソウ族と今のリュウソウ族は違うって、もう知っています。 でも…」 オトはそこで言い淀んだ。 この先を続けて良いものか迷っている。 いつだって全てを守ろうとしていたコウ達。 命を数えて多数を救おうとしていたバンバ達。 戦いだけでなく一族の存続をかけて独りで戦っていたカナロ。 リュウソウジャーとして、平和を守る使命を背負いながらも全く違う道理でそれを果たそうとしていた。 オトは深く息をつき、メルトにまっすぐ向き合った。 「…海のリュウソウ族はもう本当に僅かです。 …だから会った事もない誰かを守る為に戦うのが当たり前な皆さんが、時々眩しいです」 それは、戦いが嫌で海に出た者達の末裔らしい言葉だ。 海にはリュウソウ族と比べて寿命も短く体も弱い人間がいない。 守るべき存在が、その概念が陸のリュウソウ族とは違うのだ。 それを口にするのに、どれだけの勇気がいるだろう。 「…モサレックスやお兄ちゃんばかりが戦うなんて。 私にも出来る事はある筈です」 その真っ直ぐ過ぎる好意を戸惑いつつも拒み切れないのは、この言葉を紡げるその優しさと強さを何よりオト自身から感じるからだ。 「なのにお兄ちゃん、すぐに私の事を子供扱いしてあれはダメだ、これはするなって。 私だってリュウソウ族だし、もう123歳だし、ちゃんと考えてるのに」 カナロの心配は痛いほど分かる。 出来る事ならずっと大切に海にしまっておきたかったのだろう。 しかしそれ故にオトのあんな楽しそうな笑顔を初めて見た、と言った時の切なくも苦しそうなカナロを思い出す。 兄弟のいないメルトだが、それでもこの兄妹が結局、お互いを大事に思いながらすれ違っているだけだという事は分かる。 分かっていないのは、むしろ当人達の方かも知れない。 「ねぇ、オトちゃん」 メルトは一つの提案をする。 使命の為に手段を選ばないのは彼か、彼女か。 [newpage] 「これは一体…?」 「メルト君のわからず屋!」 「オトちゃんこそ、どうして分からないんだ!? 」 緊急事態だと呼び出されたカナロが目にしたのは、言い争う叡智の騎士と妹だった。 メルトに何かされたのか、オト? オトが何かしたのか、メルト? どちらの言葉を選んでも片方を一方的に悪と捉えてしまいそうで、カナロは言葉を出せずにいた。 「何があったんだ?」 結局、カナロはコウに助けを求めた。 「未来の子孫を作ってくれますか、ってオトちゃんの言葉覚えてる?」 忘れるわけがない。 近年稀に聞く、衝撃的な言葉だった。 カナロはコクコクと頷く。 「それ、子孫を作るなら歳も近いしトワにしたらどうか、って話」 「なん、だと…!」 「トワも悪くないと思うよ。 もれなくバンバがついてくるけど」 アスナがそういう横で、ういも頷く。 「トワはメルトより柔軟性もあるし、バンバも厳しいけど面倒見すっごくいいもんね」 「で、子孫繁栄が使命なら、自分に固執しないでトワも良いんじゃない、って話をメルトがしたらオトちゃんが怒った」 コウの総括したこの状況にどういう感情を持てば良いのかさえ分からない。 「そもそもはカナロが、オトちゃんとメルトに反対なら、ってのが発端なんだけどね」 ひょいっと放り込まれたういの言葉にカナロは更に驚愕する。 「カナロか。 ちょうどいい。 話がある」 「ずるい、メルト君。 お兄ちゃんは関係ないでしょ」 「あるに決まってるだろう、海のリュウソウ族の話だ」 「私とメルト君の話でもあります」 「それを反対されているんだ。 使命を果たすなら他の道も模索すべきだ」 「……っ!」 メルトの言葉にオトは悔しそうに唇を噛む。 自分に分が悪いと分かっているのに認めたくない時の妹の仕草だ。 「カナロ。 お前が結婚して子供を授かっても、その兄弟同士が結婚出来るわけではないのは分かるだろう」 「当たり前だ。 しかしオトにはまだ早い」 「だがトワならオトちゃんと歳も近いし、今の戦いが落ち着いたら一度、数十年ほど長期で修行にでも出て戻ればちょうど良いと思わないか」 淡々とそういうメルトにカナロは目を剥く。 オトにはまだ早い、と言い続けていたそれを解決してしまう話だ。 「いや、しかしトワにその気があるかどうか…」 「オトちゃん、トワに聞いてみよう」 「…分かりました。 使命の為なら」 メルトを睨むように見上げて、オトが認めた。 それを受けてトワを呼びだそうというのか、メルトがリュウソウフォンに声をかけようとする。 それと同時に顔を伏せたオトの肩が震えたのを見た。 [newpage] 「待てっ!! 」 咄嗟にカナロはメルトの腕を掴んでそれを阻む。 何をするんだ、と訴える視線をカナロに向ける。 「お前自身はどう思ってる!? 」 「何が」 「オトだ!二人でお茶したり出掛けたりしてて、なんとも思わないのか!? 」 「…使命の為だろ」 「使命を言い訳にするのか」 顔を反らせて、カナロからは陰ったメルトの表情は見えない。 「リュウソウ族にとっての使命の重さは俺も理解している」 重く低い声で、メルトが絞りだすように言った。 その様子にカナロがメルトの胸ぐらを掴んだ。 「じゃあ使命がなかったらトワを勧める理由はないよな。 だったらどうする」 「…そもそも使命がなければ、オトちゃんにあんな事は言われてない」 「使命だけでオトがお前と会ってると思ってるのか?お前の話をするオトがどれだけ可愛いか知っているか?悔しいくらい楽しそうで嬉しそうなんだぞ!」 「……」 「以前、鏡の前で笑顔とお前の名を練習していた。 話にお前が出てくるだけで嬉しそうで、皆でいても気付けばお前の隣りにいて、美味そうな物を見ればお前と食べたいと言い出すんだぞ!? 俺が一緒にいるのに!! 」 「………」 ずっと黙って見守っていたコウ達だが、そろそろ異変に気づいた。 頬杖をついていた顔を上げ、声をかけるべきか迷い始め、互いに目配せをして誰が声を掛けるか身振りと目線で揉める。 「あー、カナロ?」 結局、恐る恐るコウが言う。 「お前だってカフェでオトが作った特製ドリンク当たり前に受け取るし、髪飾り贈ったり、満更でもなさそうだったろ。 うちの妹じゃ不服か!? 」 「そんな訳ないだろ!」 顔を上げたメルトは真っ赤だった。 その顔を見て、カナロは逆に一気に熱が冷める。 [newpage] 「カナロ、オトちゃんももう限界だよ」 「ん?」 見れば、オトはオトで、真っ赤になって俯いている。 「え…?」 「お兄ちゃんのバカ!そんな事、メルト君に言わなくたっていいじゃない!! 」 オトは真っ赤な顔に涙目でポカポカとカナロを叩く。 「ど、どういう事だ…!? 」 オトを受け止めながら、カナロはまだ赤くなって視線を彷徨わせるメルトを見る。 「カナロが何でも子供だからダメって言うから、どうして何がダメで、カナロが本当はどう思っているのか聞き出そうと…」 「どう思うって…」 なかなか赤面状態から抜け出せない二人では埒が明かないと、カナロはコウ達を見る。 「えっと、カナロがオトちゃんに色々禁止するのは、心配からだと思ってたんだけど」 「戦いの時とかカナロだってメルトの事を頼りにしてるし、本当に反対なのかな?って事で、一芝居打ったんだよね」 アスナの言葉にオトが頷く。 「オトちゃんが普段、どんなにメルトの事好きなのか代わりに伝えてくれてたし、心配っていうかむしろ応援してるふうに見えた」 コウの言葉に、カナロは自分が先ほどメルトに言った事を思い返す。 「俺は敵に塩を送るような真似を…」 「敵って事はないと思うけど。 複雑な兄心だねぇ…」 ういも生暖かい笑顔をカナロに向ける。 「結局、オトをメルトに取られるのが嫌なだけなんだろ。 しつこい兄ちゃんは嫌われるぜぃ」 ピーたんの言葉にショックを受けて、カナロはオトを見下ろす。 「その心配はない」 フォローしたのはメルトだった。 漸く、不意打ちの赤面事案から立ち直ったようだ。 「オトちゃんの願いはモサレックスやお前と穏やかにずっと一緒にいる事だからな」 「オト…ずっと俺と一緒に... ?」 海のリュウソウ族の子孫繁栄の使命は、誰より長寿の騎士竜、モサレックスを独りにしない為だ。 だからこそオトにとってそれは、果たさねばならない使命であり、果たしたい願いだ。 幸せになれなければ意味はない。 だから使命に縛られてメルトを好きと言っているわけではない。 カナロの心配は、それを慮っての事かと思ったが、どうやら違うらしい。 カナロは、オトがちゃんとメルトを好きだという事をしっかりと見ていた。 「お兄ちゃん、私とメルト君の事を反対なわけじゃないんだね」 「それは…」 「良かった」 ニッコリ笑って嬉しそうなオトにカナロは渦巻く感情をどう処理したものかと辺りを見回すが、助け舟は何処からも出ない。 「良くはないぞ!それとこれとは話が別だ。 俺はまだ認めてない!! 」 結局、大事な妹を取られたくない気持ちに折り合いがつくのはもう少し先になりそうだ。 「所でさっき言ってた、メルトと一緒に食べたいと思った美味しいものって何だったの?」 ずっと聞きたくてウズウズしていたアスナが興味津々で聞く。 「ふわふわのしぼりたてモンブランです」 「ああ、先週の。 美味しかったね」 「はい!」 「いつの間に…。 俺は聞いてないぞ!! 」 「なんでいちいち全部、お兄ちゃんに報告しなきゃいけないの」 「子供が行き先伝えて出かけるのは当然だ」 「だからもう123歳だってば!」 結局、いつもの兄妹ケンカが繰り返される。 それがただの兄妹のじゃれあいである事は誰の目にも明らかで、それぞれが見守る暖かいつながりがそこにあった。

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田牧そらがリュウソウジャー ゴールドの妹 オトちゃん役で可愛い!プロフィールや貴重な映像も

オト リュウ ソウ ジャー

「お兄ちゃん、今日はどこ行くの?」 「フリーの女性が集まる、街コンというものがあるらしくてな、行ってくる」 「じゃあ、ライバルの男の人も多いんじゃない?」 「案ずるな、オト。 兄ちゃんは出来る男だ。 …そういうお前はどこへ行くんだ」 ふと見れば、髪を念入りに梳かして、オトはめかしこんでいる。 」 「この前、ういさんが教えてくれたんだ」 楽しそうなオトを他所に、カナロの妄想の中では1匹のハリネズミを二人で寄り添って抱いているメルトとオトが微笑み合っている。 そんな妄想を振り払って、カナロはオトに向かった。 「いい加減にしろ、子供のくせに」 「子供じゃないよ!もう123歳だってば!」 「俺の半分程度の背丈のくせに、子供だろ」 「半分て事はないし、メルト君の肩くらいまでなら届くもん!」 「せめてアスナと並んでから言え。 子供のくせにデートなんてまだまだ早い!! 」 「いつまでも結婚出来ない大人のお兄ちゃんに言われたくない!」 そう言うと、オトはカナロを突き飛ばして走りだしてしまった。 「オト!! 「でも集中出来たらなんか変わったの?」 クレープを頬張るアスナの辛辣な一言にカナロが目をカッと開いてアスナを見る。 「うん?」 しかしアスナには効果がない。 「それにしても、つまりじゃあ、メルトとオトちゃん、デート中って事?」 「ハリネズミカフェで?」 「言うなー!! 」 カナロが頭を抱え込む。 「今朝のメルトはまぁ、確かに…」 「挙動不審だった」 ウンウン、と頷きながら幼なじみ二人が言うのだから、そうなのだろう。 「バレたら面倒だと思ってたのかな」 「それはアスナが前にデートかと思ったのに、とか言って追いかけたからでしょ?」 「ああ、カナロの道場跡継ぎ事件の時ね」 「うるさい、あれはもう忘れろ!」 それはカナロが結婚式の事を考えていて、最も大切な事を聞き損なっていた為に起きた事件だった。 いつまでもうだうだ言いつづけるカナロを見送り、二人は買い出しを済ませて家路へつく。 その途中でメルトに出くわした。 「ハリネズミ、どうだった?」 「な!? どうしてそれを…」 「私とコウに、メルトの事で知らない事なんてないんだよーだ」 実際はなんて事はない、カナロに聞いただけなのだが、アスナがいたずらにそう言った。 「電車の乗り換えを調べた時か…?それとも駅からカフェまでの道を確認した履歴か…!? 」 しかしバレた原因を考えるメルトのひとりごとが思っていた以上にリアルだった為、流石のアスナもそれ以上言うのを止めた。 [newpage] 「ういさん、どう思います?」 「うーん…私は一人っ子だからなぁ。 でも、オトちゃんが心配なカナロの気持ちも少し分かるかなぁ」 「オトはもう123歳の立派なレディだぜ?」 中から話し声が聞こえると、コウ達は入り口で立ち止まる。 「誰だろ、お客さん?」 「いや、この声は…」 扉を開けると、紅茶とクッキーでお茶会を繰り広げる、オトとういとピーたんの姿があった。 「おかえり」 「メルト君!」 「やっぱりオトちゃん…いつの間にどうして」 「俺が送れば渋滞も何もないんだぜ」 したり顔でピーたんが言う。 なるほど、一度帰って、ピーたんと飛び出してきたらしい。 「カナロと喧嘩しちゃったんだって」 「喧嘩じゃありません。 お兄ちゃんが勝手に拗ねてるだけです」 そのオトの様子からするにコウとアスナが先程見送ったカナロは、あの険悪な雰囲気のままに上機嫌で帰ってきたオトに突っかかったのだろう。 気分を台無しにされたオトはそのままピーたんを駆って龍井家に来たのだ。 「取り敢えず、買い出しもしてきて貰った事だし夕飯の準備をします」 ういが宣言して、買ってきた食材を捌き始めた。 海では見かけない食材にオトの興味も掴んだらしい。 「オトちゃん、今日はもう泊まっていきなよ」 「いいんですか」 「勿論!」 ういとアスナの誘いに嬉しそうなオトの様子を見て、コウはそっとメルトに耳打ちした。 「カナロには連絡しておくね」 本当に仲間の事になると敏いな、とメルトはありがたく、コウの申し出を受けて頷いた。 [newpage] 夕飯を終えて、ほっと一息つきながら、ホットミルクを手にベランダに出た。 寒いけれど、澄み切った冬の空はいつもより星が多く見える。 「海の中でも、夜空みたいに綺麗なものがあって、マリンスノーって言うんです」 「本でしか知らないけど、それは見てみたい」 「私もメルト君と一緒に見たいです。 それに陸に降る雪も!」 オトの無邪気な笑顔にメルトは自然に微笑む。 「海の事はお兄ちゃんがたくさん教えてくれました。 なのに、陸の事からは私を遠ざけてばっかり…」 オトは夜空を見上げて息をつく。 「本当は初めて陸に上がるの、すっごく怖かったんです」 その告白に、驚きつつも、その気持ちがすぐに分かった。 メルトだって村を出るのが怖くなかったといえば嘘になる。 マイナソーの討伐だけならまだしも、拠点を人間の街に移すなんて考えてもみなかった。 コウとアスナがいたから出来たと言っても良い。 それをオトは、一人で未知の世界に踏み出した。 「でも、勇気をだして飛び出したら、そこはキラキラでワクワクで、ドキドキして…ドルイドンやマイナソーや怖い人だって勿論いるけど、それ以上に、私はここにいるんだー!って感動して。 全てが新鮮で、メルト君にも会えたし... 」 眩しいくらいに真っ直ぐで無邪気なオトの様子に、時々、本当に敵わないと思う。 絶対にこの娘の泣き顔なんて見たくないし、辛い思いもさせたくない。 「陸に上がってよかった、って思ってくれるのは陸で育った一人として嬉しいよ」 メルトの穏やかな声にオトが微笑む。 「でもそれは、結果論だろ。 しなければならないと定めた掟を享受して向き合う心でもある。 同時に、未来の子孫を作ってくれますか、と言った最短で、最速で、まっすぐなオトの言葉を思い出して、メルトは少しだけひやりとする。 「海のリュウソウ族は、陸には戻れないのか?」 長い歴史の中で、鼓膜が3重になったり、水との関わりが深くなったり、独自の進化を遂げている海のリュウソウ族だが、元は同じ民族だ。 再び一つになる事は出来ないのだろうかとずっと考えていた。 今はまだ、すぐには受け入れられなくても、少しずつ、歩み寄れないのか。 「皆さんが優しい人達だという事は、お兄ちゃんも私も分かっています。 モサレックスも、大昔に陸に残ったリュウソウ族と今のリュウソウ族は違うって、もう知っています。 でも…」 オトはそこで言い淀んだ。 この先を続けて良いものか迷っている。 いつだって全てを守ろうとしていたコウ達。 命を数えて多数を救おうとしていたバンバ達。 戦いだけでなく一族の存続をかけて独りで戦っていたカナロ。 リュウソウジャーとして、平和を守る使命を背負いながらも全く違う道理でそれを果たそうとしていた。 オトは深く息をつき、メルトにまっすぐ向き合った。 「…海のリュウソウ族はもう本当に僅かです。 …だから会った事もない誰かを守る為に戦うのが当たり前な皆さんが、時々眩しいです」 それは、戦いが嫌で海に出た者達の末裔らしい言葉だ。 海にはリュウソウ族と比べて寿命も短く体も弱い人間がいない。 守るべき存在が、その概念が陸のリュウソウ族とは違うのだ。 それを口にするのに、どれだけの勇気がいるだろう。 「…モサレックスやお兄ちゃんばかりが戦うなんて。 私にも出来る事はある筈です」 その真っ直ぐ過ぎる好意を戸惑いつつも拒み切れないのは、この言葉を紡げるその優しさと強さを何よりオト自身から感じるからだ。 「なのにお兄ちゃん、すぐに私の事を子供扱いしてあれはダメだ、これはするなって。 私だってリュウソウ族だし、もう123歳だし、ちゃんと考えてるのに」 カナロの心配は痛いほど分かる。 出来る事ならずっと大切に海にしまっておきたかったのだろう。 しかしそれ故にオトのあんな楽しそうな笑顔を初めて見た、と言った時の切なくも苦しそうなカナロを思い出す。 兄弟のいないメルトだが、それでもこの兄妹が結局、お互いを大事に思いながらすれ違っているだけだという事は分かる。 分かっていないのは、むしろ当人達の方かも知れない。 「ねぇ、オトちゃん」 メルトは一つの提案をする。 使命の為に手段を選ばないのは彼か、彼女か。 [newpage] 「これは一体…?」 「メルト君のわからず屋!」 「オトちゃんこそ、どうして分からないんだ!? 」 緊急事態だと呼び出されたカナロが目にしたのは、言い争う叡智の騎士と妹だった。 メルトに何かされたのか、オト? オトが何かしたのか、メルト? どちらの言葉を選んでも片方を一方的に悪と捉えてしまいそうで、カナロは言葉を出せずにいた。 「何があったんだ?」 結局、カナロはコウに助けを求めた。 「未来の子孫を作ってくれますか、ってオトちゃんの言葉覚えてる?」 忘れるわけがない。 近年稀に聞く、衝撃的な言葉だった。 カナロはコクコクと頷く。 「それ、子孫を作るなら歳も近いしトワにしたらどうか、って話」 「なん、だと…!」 「トワも悪くないと思うよ。 もれなくバンバがついてくるけど」 アスナがそういう横で、ういも頷く。 「トワはメルトより柔軟性もあるし、バンバも厳しいけど面倒見すっごくいいもんね」 「で、子孫繁栄が使命なら、自分に固執しないでトワも良いんじゃない、って話をメルトがしたらオトちゃんが怒った」 コウの総括したこの状況にどういう感情を持てば良いのかさえ分からない。 「そもそもはカナロが、オトちゃんとメルトに反対なら、ってのが発端なんだけどね」 ひょいっと放り込まれたういの言葉にカナロは更に驚愕する。 「カナロか。 ちょうどいい。 話がある」 「ずるい、メルト君。 お兄ちゃんは関係ないでしょ」 「あるに決まってるだろう、海のリュウソウ族の話だ」 「私とメルト君の話でもあります」 「それを反対されているんだ。 使命を果たすなら他の道も模索すべきだ」 「……っ!」 メルトの言葉にオトは悔しそうに唇を噛む。 自分に分が悪いと分かっているのに認めたくない時の妹の仕草だ。 「カナロ。 お前が結婚して子供を授かっても、その兄弟同士が結婚出来るわけではないのは分かるだろう」 「当たり前だ。 しかしオトにはまだ早い」 「だがトワならオトちゃんと歳も近いし、今の戦いが落ち着いたら一度、数十年ほど長期で修行にでも出て戻ればちょうど良いと思わないか」 淡々とそういうメルトにカナロは目を剥く。 オトにはまだ早い、と言い続けていたそれを解決してしまう話だ。 「いや、しかしトワにその気があるかどうか…」 「オトちゃん、トワに聞いてみよう」 「…分かりました。 使命の為なら」 メルトを睨むように見上げて、オトが認めた。 それを受けてトワを呼びだそうというのか、メルトがリュウソウフォンに声をかけようとする。 それと同時に顔を伏せたオトの肩が震えたのを見た。 [newpage] 「待てっ!! 」 咄嗟にカナロはメルトの腕を掴んでそれを阻む。 何をするんだ、と訴える視線をカナロに向ける。 「お前自身はどう思ってる!? 」 「何が」 「オトだ!二人でお茶したり出掛けたりしてて、なんとも思わないのか!? 」 「…使命の為だろ」 「使命を言い訳にするのか」 顔を反らせて、カナロからは陰ったメルトの表情は見えない。 「リュウソウ族にとっての使命の重さは俺も理解している」 重く低い声で、メルトが絞りだすように言った。 その様子にカナロがメルトの胸ぐらを掴んだ。 「じゃあ使命がなかったらトワを勧める理由はないよな。 だったらどうする」 「…そもそも使命がなければ、オトちゃんにあんな事は言われてない」 「使命だけでオトがお前と会ってると思ってるのか?お前の話をするオトがどれだけ可愛いか知っているか?悔しいくらい楽しそうで嬉しそうなんだぞ!」 「……」 「以前、鏡の前で笑顔とお前の名を練習していた。 話にお前が出てくるだけで嬉しそうで、皆でいても気付けばお前の隣りにいて、美味そうな物を見ればお前と食べたいと言い出すんだぞ!? 俺が一緒にいるのに!! 」 「………」 ずっと黙って見守っていたコウ達だが、そろそろ異変に気づいた。 頬杖をついていた顔を上げ、声をかけるべきか迷い始め、互いに目配せをして誰が声を掛けるか身振りと目線で揉める。 「あー、カナロ?」 結局、恐る恐るコウが言う。 「お前だってカフェでオトが作った特製ドリンク当たり前に受け取るし、髪飾り贈ったり、満更でもなさそうだったろ。 うちの妹じゃ不服か!? 」 「そんな訳ないだろ!」 顔を上げたメルトは真っ赤だった。 その顔を見て、カナロは逆に一気に熱が冷める。 [newpage] 「カナロ、オトちゃんももう限界だよ」 「ん?」 見れば、オトはオトで、真っ赤になって俯いている。 「え…?」 「お兄ちゃんのバカ!そんな事、メルト君に言わなくたっていいじゃない!! 」 オトは真っ赤な顔に涙目でポカポカとカナロを叩く。 「ど、どういう事だ…!? 」 オトを受け止めながら、カナロはまだ赤くなって視線を彷徨わせるメルトを見る。 「カナロが何でも子供だからダメって言うから、どうして何がダメで、カナロが本当はどう思っているのか聞き出そうと…」 「どう思うって…」 なかなか赤面状態から抜け出せない二人では埒が明かないと、カナロはコウ達を見る。 「えっと、カナロがオトちゃんに色々禁止するのは、心配からだと思ってたんだけど」 「戦いの時とかカナロだってメルトの事を頼りにしてるし、本当に反対なのかな?って事で、一芝居打ったんだよね」 アスナの言葉にオトが頷く。 「オトちゃんが普段、どんなにメルトの事好きなのか代わりに伝えてくれてたし、心配っていうかむしろ応援してるふうに見えた」 コウの言葉に、カナロは自分が先ほどメルトに言った事を思い返す。 「俺は敵に塩を送るような真似を…」 「敵って事はないと思うけど。 複雑な兄心だねぇ…」 ういも生暖かい笑顔をカナロに向ける。 「結局、オトをメルトに取られるのが嫌なだけなんだろ。 しつこい兄ちゃんは嫌われるぜぃ」 ピーたんの言葉にショックを受けて、カナロはオトを見下ろす。 「その心配はない」 フォローしたのはメルトだった。 漸く、不意打ちの赤面事案から立ち直ったようだ。 「オトちゃんの願いはモサレックスやお前と穏やかにずっと一緒にいる事だからな」 「オト…ずっと俺と一緒に... ?」 海のリュウソウ族の子孫繁栄の使命は、誰より長寿の騎士竜、モサレックスを独りにしない為だ。 だからこそオトにとってそれは、果たさねばならない使命であり、果たしたい願いだ。 幸せになれなければ意味はない。 だから使命に縛られてメルトを好きと言っているわけではない。 カナロの心配は、それを慮っての事かと思ったが、どうやら違うらしい。 カナロは、オトがちゃんとメルトを好きだという事をしっかりと見ていた。 「お兄ちゃん、私とメルト君の事を反対なわけじゃないんだね」 「それは…」 「良かった」 ニッコリ笑って嬉しそうなオトにカナロは渦巻く感情をどう処理したものかと辺りを見回すが、助け舟は何処からも出ない。 「良くはないぞ!それとこれとは話が別だ。 俺はまだ認めてない!! 」 結局、大事な妹を取られたくない気持ちに折り合いがつくのはもう少し先になりそうだ。 「所でさっき言ってた、メルトと一緒に食べたいと思った美味しいものって何だったの?」 ずっと聞きたくてウズウズしていたアスナが興味津々で聞く。 「ふわふわのしぼりたてモンブランです」 「ああ、先週の。 美味しかったね」 「はい!」 「いつの間に…。 俺は聞いてないぞ!! 」 「なんでいちいち全部、お兄ちゃんに報告しなきゃいけないの」 「子供が行き先伝えて出かけるのは当然だ」 「だからもう123歳だってば!」 結局、いつもの兄妹ケンカが繰り返される。 それがただの兄妹のじゃれあいである事は誰の目にも明らかで、それぞれが見守る暖かいつながりがそこにあった。

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