霍見真一郎。 神戸新聞NEXT|医療ニュース|「なまけ病」誤解解消に前進 慢性疲労症候群に診断指標

【コロナ】新型コロナ80歳以上の致死率21・9% WHOなど調査、中国の感染者

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極度の倦怠(けんたい)感や痛みが続く疾患「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)」を診断する際に、バイオマーカー(指標)となり得るタンパク質などを、理化学研究所(神戸市中央区)と三重大学などの研究グループが発見した。 現在は明確な指標がなく、「なまけ病」などと言われ理解されないことも多い患者にとって今後、容易な診断や適切な治療につながることが期待される。 (霍見真一郎) 理研によると、同疾患の患者は世界で1700万人以上、国内に30万~40万人いるとみられるが、確立された治療法はない。 保険診療で認められている検査では異常が見つからず、精神科を受診しても病名が付かない場合が多い。 臨床では、強い倦怠感や睡眠障害が続くことなどが診断基準となっている=【図1】。 これまで「自律神経異常」を診断の指標にしようとする取り組みもあったが、不眠症や更年期障害でも同様の異常が確認されるため、より明確な指標が求められていた。 2013年に始まった研究では、患者99人と健常者53人などから、血液の一部である「血漿(けっしょう)」を採取し成分などを比較。 三重大の江口暁子特任講師によると、慢性疲労症候群の患者の血漿には、「細胞外小胞」という赤血球の100分の1~千分の1ほどの大きさの粒子が2倍以上あることが分かった=【図2】。 さらに細胞外小胞内のタンパク質も調べたところ、患者は2種類のタンパク質が健常者に比べて顕著に多かったという。 小胞内のこれらのタンパク質量を量ると、同疾患と特定できる可能性があると分かった。 研究成果は米科学誌のインターネット版に掲載された。 理研などの研究ではこれまでに、約4割の患者が脳の特定部位に顕著な炎症を起こしていることも分かっており、研究グループは今後、これらとの関係も調べる。 理研の渡辺恭良(やすよし)チームリーダーは「うまくいけば、診断指標は数年以内に確立できるかもしれない。 脳内炎症に対する薬の臨床試験とともに、大きな一歩になる」としている。 【筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)】 米ネバダ州で1984年、約200人の大人や子どもが突然仕事や学校に行けなくなり、国の調査で明確な原因が見つからなかったため「症候群」の名が付いた。 日本では89年に国内1例目が発見され、研究が進められてきた。 治療法が定まっていない上、社会の理解が広がらず「なまけ病」と言われて傷つく患者も多い。

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神戸新聞NEXT|総合|コロナ飛沫の飛び方は スパコン富岳の予測動画公開 理研

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極度の倦怠(けんたい)感や痛みが続く疾患「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)」を診断する際に、バイオマーカー(指標)となり得るタンパク質などを、理化学研究所(神戸市中央区)と三重大学などの研究グループが発見した。 現在は明確な指標がなく、「なまけ病」などと言われ理解されないことも多い患者にとって今後、容易な診断や適切な治療につながることが期待される。 (霍見真一郎) 理研によると、同疾患の患者は世界で1700万人以上、国内に30万~40万人いるとみられるが、確立された治療法はない。 保険診療で認められている検査では異常が見つからず、精神科を受診しても病名が付かない場合が多い。 臨床では、強い倦怠感や睡眠障害が続くことなどが診断基準となっている=【図1】。 これまで「自律神経異常」を診断の指標にしようとする取り組みもあったが、不眠症や更年期障害でも同様の異常が確認されるため、より明確な指標が求められていた。 2013年に始まった研究では、患者99人と健常者53人などから、血液の一部である「血漿(けっしょう)」を採取し成分などを比較。 三重大の江口暁子特任講師によると、慢性疲労症候群の患者の血漿には、「細胞外小胞」という赤血球の100分の1~千分の1ほどの大きさの粒子が2倍以上あることが分かった=【図2】。 さらに細胞外小胞内のタンパク質も調べたところ、患者は2種類のタンパク質が健常者に比べて顕著に多かったという。 小胞内のこれらのタンパク質量を量ると、同疾患と特定できる可能性があると分かった。 研究成果は米科学誌のインターネット版に掲載された。 理研などの研究ではこれまでに、約4割の患者が脳の特定部位に顕著な炎症を起こしていることも分かっており、研究グループは今後、これらとの関係も調べる。 理研の渡辺恭良(やすよし)チームリーダーは「うまくいけば、診断指標は数年以内に確立できるかもしれない。 脳内炎症に対する薬の臨床試験とともに、大きな一歩になる」としている。 【筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)】 米ネバダ州で1984年、約200人の大人や子どもが突然仕事や学校に行けなくなり、国の調査で明確な原因が見つからなかったため「症候群」の名が付いた。 日本では89年に国内1例目が発見され、研究が進められてきた。 治療法が定まっていない上、社会の理解が広がらず「なまけ病」と言われて傷つく患者も多い。

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「体罰報告書の学校、校長名 神戸市教委も公開」神戸新聞2011年11月。

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緊急事態宣言を出した世界保健機関(WHO)も「マスクは感染症拡大を抑止する助けになるが、せきなど呼吸器症状がない一般の人に必要ではない」と明言。 神戸市保健所は「うつさないためのマスク、うつらないための手洗い」と手洗いの重要性を強調する。 世界的な感染拡大が連日報じられる中、ドラッグストアなどでマスクの売り切れが続出。 患者との接触が多い医療機関向けが品薄状態となったり、ネットで高額転売とみられるものが出品されたりしている。 しかし、WHOの本部直轄機関である神戸センター(神戸市中央区)は、「いくつかの国では文化的慣習の中でマスクが着用されているが、防御への有用性について明確なエビデンス(証拠)はない」とする。 WHOは、マスク着用を推奨するのは、呼吸器症状がある人やその看病をする人、医療従事者とした上で「必要ない状況でマスクを着用すると、誤った安心感を与え、手洗いなど必須の予防手段を怠る可能性がある」と警鐘を鳴らす。 神戸市保健所予防衛生課も「マスクは原則症状のある人がするもの」という考えだ。 「予防的使用では、医療従事者のように一瞬手が触れただけでも廃棄するような正しい使い方であれば一定効果はある。 しかし通常の使い方の場合、雑菌の付いた手で不用意に触るなど、むしろ感染のリスクを高める場合さえある」と話す。 一方、同課は手洗いの重要性を強調する。 ドアやつり革など不特定多数の人が触れる場所に接触したときには、せっけんを使って手首まで30秒以上洗い、15秒以上水を流し続けてすすぐことが望ましいという。 「新型コロナウイルスによる肺炎は空気感染ではなく、せきやくしゃみのしぶきでうつる飛沫(ひまつ)感染。 過剰に心配せず、通常のインフルエンザと同様の対策を心掛けてほしい」と話す。 (霍見真一郎).

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