症候 性 てんかん と は。 【症例解説】症候性てんかん

脳神経外科の病気:てんかん

症候 性 てんかん と は

症状 には、大脳半球の一部のみに電気的興奮が限局している部分てんかんと、両方の大脳半球に電気的興奮が生じている全般てんかんがあります。 症候性てんかんは、部分てんかんがほとんどです。 部分てんかん 脳の異常がある部分によって、生じるてんかんも異なります。 それぞれ側頭葉てんかん、前頭葉てんかん、頭頂葉てんかん、後頭葉てんかんと呼びます。 側頭葉てんかんと前頭葉てんかんが多いとされています。 ・側頭葉てんかん 吐き気などの前兆があり、突然反応がなくなって、口や舌を動かす自動症が出現します。 ・前頭葉てんかん 発作時間は短いですが、突然走りだす、奇声を発する、のたうち回るような動きをするなど予測困難な動作を突然はじめて短時間のうちに突然終わるのが特徴です。 また、発作中に 四肢 しし の硬直が見られることもあります。 全般てんかん 脳の先天的な異常によって起こるものは低年齢で発症することが多く、全身のけいれんや強直、意識消失などを生じます。 発作の頻度が高く、知能の障害や精神遅滞などを伴うことが多いです。 検査・診断 症候性てんかんの検査は、の状態を調べる検査と原因となる脳の異常に対する検査を行います。 脳波検査 脳波検査はてんかんの診断に必須であり、頭皮から脳の電気的な興奮を観察する検査です。 検査では、発作を誘発するような光刺激などを与えて、発作が起きるかどうか、どのような脳波の異常が現れるかを確認することがあります。 脳波検査はてんかんの有無を調べるだけでなく、てんかんの種類や重症度を決めることもできる検査です。 画像検査 主にCT、MRIによる検査が行われます。 これらの画像検査では脳内の異常を調べることができます。 また、脳の代謝や血流を調べるためにPETやSPECTなどの特殊な検査を行うことがありますが、ほとんどの場合はCT、MRIで脳の異常を調べることができます。

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てんかんとは(症状・原因・治療など)|ドクターズ・ファイル

症候 性 てんかん と は

【てんかんとは】 てんかんは反復、自生する発作(てんかん発作)を主体とする慢性の中枢神経疾患である。 その発作は過剰なニューロン発射(てんかん脳波)から由来するが、もたらされる臨床症状や脳波所見は様々で一律ではない。 なお、明らかな基礎疾患より生ずる発作及び熱性けいれんは、臨床上てんかんから除外される。 人口の0.3%〜0.5%に出現し、わが国では50万から100万人の患者が推定されている。 【アセスメントの視点】 てんかんの臨床は精神科だけでなく、小児科、脳外科、神経内科と多分野にわたっている。 精神科での入院治療は発作を抑制するために薬物の適量を決めるため、あるいは、精神症状が活発なため家庭や職場での不適応の原因になっている場合などがある。 入院生活を通して患者がてんかんに対する正しい知識を身につけ、その治療法、長期の療養に対する展望をもって前向きに生活できるよう援助することも看護者の役割である。 てんかんの症状は、その個人に一定した発作と合併症により異なるので一人一人の特徴、問題性を個別に理解、把握して対応しなければならない。 【症状の特徴】 A.単純部分発作 B.複雑部分発作 C.全般発作 D.特殊なてんかん 主たる症状は発作である。 その個人に一定した発作型がある場合もあるし、発作型が変化することもある。 発作の時間は数秒から数分間の短時間である。 発作は大きく分けて全般発作と部分発作に分かれる。 全般発作は臨床的に発作が全身左右対称性にみられるもので、意識が突然に消失する。 脳波上は発作波が全域に対称性、同期性に出現する。 部分発作は意識が保たれている時を単純部分発作、意識が混濁している時を複雑部分発作と呼ぶ。 A.単純部分発作 1)運動発作 焦点運動発作、運動性ジャクソン型発作、回転発作、姿勢発作等がある。 焦点発作は大脳皮質の一部の病変部からおきる発作で身体部分の筋のけいれんがおきたり(例えば顔、手などの筋)、痺れ、疼痛といった知覚異常が発作性におきる。 けいれんが限局せず手、腕、下肢と対応する一側の身体部分につぎつぎ拡大していく発作をジャクソン型発作という。 全身けいれんに至れば意識は消失する。 2)身体性感覚発作 後中心回の知覚領の病巣からその対応部の身体に痺れ感、熱感、冷感などが発作的に生じるもの。 3)特殊感覚発作 視覚、聴覚、嗅覚、味覚などの特殊感覚の皮質中枢の病巣によるもので要素的な幻覚発作をおこしたり眩暈発作もみられる。 4)自律神経発作 自律神経の中枢である間脳などの病巣により悪心、嘔吐、腹痛、頭痛、胸部圧迫感、発汗などの自律神経症状を発作的に示す。 5)精神発作 発作性に体験する異常体験の出現する発作である。 錯乱、幻視、恐怖感、既視感など多彩な異常体験が含まれる。 B.複雑部分発作 側頭葉に病巣がある側頭葉てんかんに多くみられる発作である。 意識障害を伴う部分発作の後に健忘を残す。 従来の精神運動発作とほぼ同様と考えてよい。 1)意識減損発作 一瞬ボーとしたりもうろう状態となる。 2)自動症 意識混濁とともに自動性行動を行う。 行動、動作としては一応まとまっているが、その場の状況にそぐわない目的性を欠いた行動が自動的に出現する。 C.全般発作 1)強直・間代発作 突然意識消失をきたし、全身のけいれん発作をおこす。 けいれんは全身の筋肉が強直する強直性けいれんが数秒から10数秒続く。 次いで全身の筋肉の律動的な収縮と弛緩を繰り返す間代性けいれんが数10秒続く。 発作が引き続き起きることがありこれを重複発作という。 2)ミオクロニー発作 突然起こる短時間の衝撃様筋収縮である。 全般性あるいは顔面、体幹、四肢の一つまたはいくつかの筋群に限局されることもある。 入眠時、覚醒時に生じやすい。 (ミオクローヌスてんかんとは異なる) 3)欠伸発作(小発作) 突然2〜3秒から10秒前後姿勢は変わらず急に意識喪失をきたす発作でけいれんはない。 女子に多く、幼児から学童期に発病し、20歳頃には消失するのが一般的である。 D.特殊なてんかん 1)ウエスト症候群 点頭てんかん、乳幼児けい屈発作ともよばれ、生後4〜8ケ月の乳幼児に発病する。 発作像は、ミオクロニー型が基本でこれに強直性、脱力型、あるいはこれらに混合がおこる。 精神発達遅滞を70〜95%合併する。 2)レノックス症候群 発作は強直性れん縮を中核とする。 非定形欠伸、ミオクローヌス、脱力などの小発作が混在する。 発作は重篤・頻発で周期的に群発する。 幼児期に発病することが多く、精神発達遅滞を合併する。 3)ミオクローヌスてんかん ミオクロニー攣縮や大発作がみられ、20歳前後で死の転帰をとる予後不良のもの。 E.発作以外の精神症状 1)興奮やもうろう状態などの意識変容 2)周期的不機嫌や抑うつ状態 3)幻覚、妄想状態 4)粘着性、爆発性などの性格障害 【検査】 EEG CT MRI 薬剤の血中濃度測定(ルーチン検査の一部に組み入れられることが多い) 【治療】 原則として薬物療法により発作をおさえる対症療法である。 治療後の寛解率が高い疾患でもある。 てんかん発作の薬物療法は発作型の診断により至適薬剤の選択や服用量が決められるが、最近は単剤投与が勧められている。 難治性てんかんに対しては、脳外科的治療の有効性も近年知られている。 けいれん発作が終わり、呼吸が再開され、安定するまでの間、手を離さず固定のままいることが必要である。 呼吸が再開され安定するまでその姿勢を固持し、呼吸が安定すればそっと手を離す。 意識がすぐ戻ることも多いが、睡眠に移行したり、もうろう状態に移行することもあるので患者の安全保持につとめる。 B.その他の発作 欠伸発作に対しては特別な看護援助は必要なく観察と見守りで十分である。 後屈欠伸や脱力発作などに対しては発作の型や時間の観察、患者の保護・安全が必要。 精神発作に対しては患者の不安の軽減につとめる。 発作重積は呼吸障害、循環障害、脳浮腫、発熱、脳の酸素欠乏をきたし生命に危険であるため敏速な救急処置が必要である、バイタルサインのチェック、ジアゼパムなどの静脈内注射、気道の確保、酸素吸入、などが諸検査と同時進行でなされる。 発作後のもうろう状態では患者の安全に気をつける。 2)てんかん患者とのかかわり方 てんかん性性格障害として粘着性、易刺激性、爆発性、頑迷などがいわれている。 しかしこれらは、てんかんに特異的なものではなく、心理社会的要因や薬剤など様々な因子の複合作用とする考えが一般的である。 看護面ではささいなことで他患と衝突したり容易に興奮することがみられる。 そのような時には看護者の適切な介入調整が必要である。 また独特のまわりくどい訴えに対しても時間を十分にとり患者の気の済むまで話させることがコツである。 看護者間で態度の統一をはかり、患者の感情を受け止めることが必要である。 出来ない約束や曖昧な返事をしないことが肝要である。 不満やいらだちのもとになっている心的エネルギーを発散させるため、レクリエーションへの参加なども大切である。 3)服薬の必要性について 抗てんかん薬の長期にわたる規則的な服用は、患者にとっても家族にとってもストレスである。 てんかん患者は発作間欠期には自覚的な苦痛を感じることは少ないし、発作時も意識消失のため自分の病気に対し病識をもつことが難しい。 しかし、服用回数や服薬量について、医師と十分に話し合い納得して服薬にのぞめるよう患者の理解力にそって服薬援助をしなくてはならない。 水泳を含むスポーツ、旅行などは服薬していれば問題ない。 発症年齢と発達の関係を考慮した対応ができるよう家族へのサポートが必要である。 職業選択は患者の病状、職種、患者個人の適正によりなされる。 発作や重複障害がない場合はほとんど就職できている。 社会的偏見の克服と患者家族自らの偏見も克服していかなければいけない。 病気自体が結婚生活に与える悪影響は他の疾患と同様であるが、発作、知能障害、性格障害が問題となることがある。 妊娠に際しては主治医と相談して治療を継続することが重要である。 できるだけ飲まないように説得する。 コーヒー、コーラ、その他の飲料は刺激性や習慣性を考慮して多量にならないよう注意する。 タバコはよくない。 頑固な便秘は発作防止の上からもよくないのでバランスのとれた消化吸収のよい食事にする。 また、融通がきかず訴えもくどいが、真意をくみとる誠意を見せて接し、自尊心を傷つけず説得することが大切である。 発作は突然どんな場所でも起こり、意識の消失から朦朧状態を起こすこともあるため、外傷など二次的障害を起こす可能性がある。 危険のないように対処すると共に、発作の因子を避けるよう注意が必要である。 不安の軽減をはかり、服薬継続、病識の理解が得られるよう指導する。 必要に応じて確実な抑制を行う。 ・衣類による圧迫を避けるため、ベルトなどはゆるめる。 ・固く口を閉じている場合は無理に開口させないが、開口している場合は舌を噛むのを防ぐため、 ガーゼを巻いた舌圧子、またはタオル、 ハンカチ等を口腔内に、挿入するか、下顎をおさえる。 ・必要時には四肢を軽く押さえる。 無理には押さえない。 ・全身痙攣終了時気道を確保するため肩枕を入れるか、または顔を横に向ける。 ・尿失禁があれば処理をする。 患者のプライバシーは守る。 ・意識が回復するまではできるだけ付き添う。 ・医師に報告し、対処する。 2.光や音による過度の刺激は避ける。 3.規則正しい生活習慣づくりを行う。 4.服薬を確実に行う。 2.日常生活上問題となることがあれば改善できるよう指導する。 3.発作後はできるだけ安静臥床を守るよう指導する。 #2.呼吸パターンの変調 &・効果的な呼吸パターンが維持される。 2.ジアゼパムを投与した場合は呼吸抑制に注意する。 3.必要に応じ、医師の指示に基づき酸素吸入を行う。 #3.合併症の危険性:神経障害 &・発作が抑制できる。 2.服薬を確実に行う。 3.光や音の過度の刺激を避けるため、環境の整備に努める。 4.規則正しい生活習慣づくりをする。 2.前兆、前駆症状があった場合は、適切な処置がとれるよう指導する。 3.日常生活上問題となることがあれば改善できるよう指導する #4.不安 &・不安を表現でき、できるだけ安定した状態で日常生活が送れる。 不安は自我の機能の衰弱を示す危険信号である。 2.患者に積極的な関心を示し、否定的な批判は避ける。 また、過剰な刺激を取り除き、安全感のもてる環境を提供する。 3.患者の不安や苦痛を理解し、安楽を提供する。 共感することが大切。 4.患者の能力を活用する。 患者の健康な側面を活性化し、できることは可能な限りさせて自我自律性を高める。 5.患者のプライドを傷つけないようにしながら、パーソナリティスタイルを刺激して、 患者の性格特性を調整する。 6.不安が減少して心的エネルギーの消費が少なくなれば、不安の原因の理解を助け、 問題解決技術と適応規制を補強する。 #5.社会的相互作用の障害 &・社会性に問題があることを認めることができる。 ・効果的な対人関係能力を見いだすことができる。 ・患者の問題を指摘するより、その問題をどう解決するのか、現実検討を助けながら一緒に考える。 ・欲求をどう充足できるか、どう我慢できるかを話し合い、欲求不満の耐性を高める。 3.健康な側面を活性化することによって、心的エネルギーを賦活して活動性を高める。 ・適切な気分転換活動を日課に取り入れ、積極的に支援する。 また、対人関係能力を高めるためのトレーニングを行い、問題解決能力、適応規制、感受性、表現力を補強する。 #6.家族機能の変調 &・家族が自分の感情や期待を表現できる。 ・患者の回復プロセスに自分達が参与できる役割を自覚し、遂行できる。 ・家族が問題解決に対する自律機能を取り戻すことができる。 ・家族の構造 ・家族の状況(家族が抱えている問題と資源、家族間の境界) ・患者理解(症状に対する理解を含む) ・価値観、期待、患者への感情 ・問題解決技術 ・防衛規制 ・依存性 ・感受性 ・現実検討能力 ・欲求不満の耐性 ・感情保持能力 ・表現力 ・責任遂行能力 ・患者の対応へのとまどい ・サポート力とサポートシステムの活用能力 ・家族間の力関係と相互作用 ・患者の回復のプロセスを阻害する因子 これらの観察項目から、患者を含めた家族間の力関係と相互作用、家族の能力と資源をアセスメントする。 2.家族の表現を促進し、家族の価値観や期待、感情の明確化を助ける。 3.家族が患者の病状や反応を理解できるように援助する。 4.家族が問題解決に対する自律機能を取り戻せるように援助する。 家族が自分達で考えて問題に対処し、自分達なりの見通しをもって相談できるように、家族の自我自律性を活性化する助けをする。 できるだけ面会に来ること。 家庭では積極的に患者の話をすることを勧め、患者の入退院によって家族システムの変化や同様が起きないように、患者を含めた家族システムを維持する流れを支援する。 2.家族にサポートシステムの必要性を教示し、協力を求める。

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【症例解説】症候性てんかん

症候 性 てんかん と は

脳神経外科の病気:てんかん• 神経細胞の過剰興奮で発症 てんかんとは慢性の疾患で、大脳の神経細胞が過剰興奮するため、発作が2回以上反復性に起こるものです。 突然発症の意識障害、運動・感覚異常が生じ、明らかなけいれんがあればてんかんの可能性が高いといえます。 大脳の神経細胞は規則正しく協調された電気信号にて活動しています。 しかし、激しい電気的な乱れ・過剰興奮が生じるとてんかんを発症します。 症状としては、ひきつけ、けいれん、ぼーっとする、ピクつき、意識を失ったまま動き回る(自動症)、視覚障害、感覚障害、腹部違和感、精神症状などさまざまであり、大脳の神経細胞のどの範囲に過剰興奮が起きているかによって多彩な症状が現れます。 発作の目撃が診断に有効 十分な病歴と発作の現場を目撃することがてんかんの診断に最も有効です Evidence レベルII;以下EvidenceレベルをEと表記。 てんかんと診断するためには少なくとも2回以上の発作を要します GradeB。 問診内容は以下のような内容です。 患者・目撃者からの必要な情報• 発作の頻度• 発作の状況と誘因 光過敏症など• 発作の前、発作中の症状 身体的・精神的・意識障害:患者の反応、手足の動き、開閉眼、眼球偏倚、発声、顔色、呼吸、脈拍• 症状の持続• 発作後の症状• 外傷、咬舌、尿失禁の有無• 発作後の頭痛・筋肉痛の有無• 初発年齢• 発作型の変化・推移• 最終発作• 覚醒・睡眠の関係 睡眠時間含む 上記に加えカルテ記載に必要なもの• 初発年齢• 既往歴 週産期異常、熱性けいれん、頭部外傷歴• 家族歴• 社会歴 学歴・職業歴 治療選択で不可欠な発作型の分類 てんかん発作型の分類には、国際抗てんかん連盟 ILAEの分類が用いられます。 患者さんへの対応、検査、抗てんかん薬の選択、外科的治療の選択にこの分類は不可欠となります。 部分てんかんを示唆する症候• 病因となる既往歴• 発作起始時、発作中の局所性運動と感覚徴候• 自動症(但し欠神発作でも自動症を伴うことがある) 特発性全般性てんかんを示唆する症候• 小児期から若年期の発症;25歳以上の発症は稀• 断眠やアルコールでの誘発• 起床直後の強直間代性発作あるいはミオクロニー発作• 他神経症候なく、発作型が欠神発作である場合• 脳波で光突発反応、全般性3Hz棘徐派複合あるいは多棘徐派複合 症候性全般てんかんを示唆する症候• 発症年齢が非常に早い;1歳以下、新生児期・乳児期• 頻回の発作• 発症前からの精神遅滞・神経症候• 神経症候の進行・退行• 広汎性脳波異常• 失神の特徴は、発作後に意識変化、疲労、倦怠感を伴いません。 鑑別診断(成人)• 心因性発作• 過呼吸&パニック発作• 脳卒中、TIA• 急性中毒、薬物離脱、アルコール離脱• 急性代謝障害 低血糖・テタニー• 急性腎不全• 頭部外傷直後 鑑別診断(小児)と鑑別法• 熱性けいれん:発熱時のみのけいれん• 憤怒けいれんチアノーゼ型:激しく泣いた後、呼吸停止後、チアノーゼ、意識消失、脱力に続き全身性けいれん• 憤怒けいれん蒼白型:不意の刺激により泣くこともなく急に意識消失、脱力、顔面蒼白となる• 入眠時ぴくつき:睡眠開始時に短い小さなぴくつき、単発・反復、左右非対称、下肢に多いが上肢・頭部にも起こる• 睡眠時ミオクローヌス:すべての睡眠段階で起こり、非同期生+両側対称性、体幹・近位筋・遠位筋にも起こる• 突然立ち上がる、歩く、走るなど、1~40分。 4~12歳に多い。 覚醒させようとしても覚醒しない。 本人の記憶はない。 家族歴あることがある。 良性乳児けいれん:無熱性の全般強直間代けいれん。 既往歴なし。 発達は正常。 脳波正常。 2歳までに発症。 軽症胃腸炎関連けいれん• チック:精神的緊張で増加。 意識あり。 本人は困っていないことが多い。 睡眠時なし。 意識消失時間は短い• 心因性発作:同じ状況下で起きることが多い。 他人が見ていないところでは起きない。 確実な診断には発作時脳波が必要• しかし、熱性けいれん、良性乳児けいれん後期、急性代謝障害の一部では脳波にててんかん発作波を示す場合があるので注意が必要です。 てんかんの診断に必要な検査 診断のための検査は以下のとおりです。 脳波検査(光刺激、過呼吸、睡眠) 睡眠賦活脳波はてんかん放電の出現頻度をあげると同時に、正常脳波を静めることで放電を読影しやすくします。 神経画像検査 CT、MRI 終夜脳波検査(ビデオ脳波同時記録) 特に終夜脳波検査による発作型より前頭葉てんかん、側頭葉てんかんなどの発作型が確定することが重要です。 遺伝的要素が高い光感受性てんかん 光刺激によって発作が出る光感受性てんかんの診断には、脳波検査の光刺激で光突発反応Photoparoxysmal response; PPRの出現が診断に必須です。 脳波でPPRがある場合、光感受性てんかんPhotosensitive epilepsy;PSEとなります。 偶然、脳波検査を受けるまで光感受性体質に気づかない潜在的な光感受性者もいます。 光感受性てんかんの頻度は5~24歳、4,000人に1人ほどの割合です。 遺伝的要素が高く、けいれんを伴う強直間代発作。 若年ミオクロニーてんかんの特徴 短時間の衝撃様筋収縮が突然起き、時に全般化します。 意識消失はありません。 特発性全般てんかんの5~10%を占めます。 小児期から若年期に発症し、その他、以下のような特徴があります。 断眠・アルコールで誘発• 短時間の欠神発作• しかし、神経学的異常、脳波異常、てんかん家族歴ある場合は、治療開始を考慮します。 高齢者65歳以上での治療開始は、初回発作後の再発率が高くなります 66~90%。 初回発作の5年以内の発作出現率は約35%、2回目の発作後の1年以内の再発率は73%です。 治療開始までの発作回数が21回以上と20回以下では、以下のとおり治療開始後の発作抑制率に有意差があります。 21回以上では、37%が再発。 20回以下では、29%が再発。 そのため、2回目以降の発作からなるべく早く薬物療法を導入すべきです。 選択薬• First Choice• Second Choice 部分てんかん• カルバマゼピン• フェニトイン、ゾニサミド• バルプロ酸 新規薬(後発医薬品)• ラモトリギン• レベチラセタム• トピラマート 後発医薬品への切り替えについては、発作抑制できている場合、切り替えは推奨されません。 先発・後発の治療的同等性を検証した質の高いエビデンスがないからです。 切り替えに際し、発作の悪化、副作用の出現も報告されています。 全般てんかん• バルプロ酸• ベンゾジアゼピン系薬物やLennox-Gastaut Syndromeで強直発作を増悪させます。 どの抗てんかん薬にもみられますが、バルプロ酸は催奇形性、新生児IQ障害がE-1で挙げられています。 進行性ミオクローヌスてんかん症候群 Progressive Myoclonus Epilepsy;PME(Unverricht-Lundborg病)ではPhenytoinにて発作抑制はされますが、生命予後が悪化するという大規模研究があり E-2 、小脳失調が顕著に悪化します。 薬物療法の効果判定と継続期間 2~5年後の発作消失後に抗てんかん薬の減量を考慮します。 ただし、若年ミオクロニーてんかんでは再発率が高いです。 精神症状を有する場合の選択薬 抗てんかん薬は、抗不安作用、躁状態抑制効果を持つGABA作動性薬剤と、抗抑うつ作用、不安誘発作用のあるグルタミン酸系抑制薬剤に大別できます。 ベンゾジアゼピン系抗てんかん薬は、離脱時に急性精神症状を起こすことがあります。 抗てんかん薬によるものとしては、フェノバルビタールによるうつ状態、精神機能低下や、エトスクシミド、カルバマゼピン、クロナゼパム、ゾニサミド、バルプロ酸によるうつ状態、クロバザムによる軽躁状態になることがあり、注意が必要です。 腎機能・肝機能障害合併時の薬剤選択 抗てんかん薬は、抗不安作用、躁状態抑制効果を持つGABA作動性薬剤と、抗抑うつ作用、不安誘発作用のあるグルタミン酸系抑制薬剤に大別できます。 肝代謝 バルプロ酸、フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、ベンゾジアゼピン系 腎代謝 ガバペンチン、レベチラセタム 肝腎代謝 トピラマート、ラモトリギン 低ナトリウム血症 バルプロ酸、カルバマゼピン 心伝達系異常 フェニトイン、カルバマゼピン 認知機能低下 フェノバルビタール、ゾニサミド、カルバマゼピン パーキンソン症状 バルプロ酸 低アルブミン血症者でのフェニトイン作用は上昇します。 アルコール、バルビタール酸、ベンゾジアゼピン系薬物の離脱時• 抗うつ薬:イミプラミン、アミトリプチン、SSRI• 抗精神病薬:クロルプロマジン• 気管支拡張剤:アミノフィリン、テオフィリン• 抗菌薬:カルバペネム、NSAIDSとの併用時• 局所麻酔薬:リドカイン• 鎮痛薬:フェンタニル、コカイン• 抗腫瘍薬:ビンクリスチン、メトトレキサート• 筋弛緩薬:バクロフェン• 抗ヒスタミン薬 難治性てんかんの薬物療法 難治性てんかんの定義は、適切な抗てんかん薬を2~3種類以上の併用かつ十分量で、2年以上治療しても、発作が1年以上抑制されず、日常生活に支障をきたす状態をいいます。 社会的難治性てんかんの定義は「適切な薬物治療によっても2年以上の発作抑制が得られない場合」です。 通常の薬物療法での抗てんかん薬の抑制率は、1番目の抗てんかん薬で47%、2番目で13%、3番目もしくは2剤以上の併用では4%のみです。 したがって、2種類以上の薬物療法で発作抑制が認められない場合は難治性です。 外科的治療の適応基準は、薬物療法下で平均月1回以上発作があり、日常生活に支障をきたしている場合です。 道路交通法では発作が2年間抑制されなければ免許がとれません。 また、年に2回以上の複雑部分発作があれば精神障碍者保健福祉手帳の2級が該当します。 成人の難治性てんかんの種類 成人てんかんでは、海馬硬化を伴う側頭葉てんかんが最も難治です 薬物治療にて1年以上発作が抑制されたものは11% が、選択的海馬扁桃体摘出術、側頭葉海馬扁桃体切除術などによる手術成績は治癒率85%と良好な治療成績となっています。 画像検査上では脳血管障害、脳形成異常、腫瘍、海馬硬化、脳炎・脳症後、全身性疾患を調べます。 歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症Dentatorubral-pallidoluysian atrophy;DRPLAによる症候性全般てんかん、Lennox-Gastaut syndromeなどの小児期発症で成人までに抑制できなかったてんかんは、難治性になりやすくなります。 2年以上発作が続けば外科的治療 適切な抗てんかん薬を2~3種類を十分な血中濃度で2年以上治療しても発作が1年以上抑制されないてんかんに対しては、外科的治療を考慮します。 国際抗てんかん連盟ILAEの脳外科委員会は、小児では発達の遅れが生じるため、罹患2年以内の手術を考慮する。 てんかん発作消失や、それに伴うQOL改善以外にも、小児では、精神運動発達が改善されることが知られています。 また、知的障害や精神的障害の存在は外科適応の除外基準にはなりません。 発作回数が少なくても、脳内病変を伴う症候性てんかん、転倒などの外傷のおそれのあるてんかん、仕事など社会生活上不利が起こるてんかんも手術を考慮します。 ただし、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症DRPLAなどの遺伝子異常による症候性てんかん、進行性疾患による症候性てんかんは手術対象となりません。 外科的治療対象となる5つのてんかん症候群• 内側側頭葉てんかん mesial temporal lobe epilepsy MTLE• 器質病変が検出された部分てんかん• 器質病変が認めない部分てんかん• 片側半球の広範な病変による部分てんかん• 失立発作をもつ難治てんかん 海馬硬化(hippocampal sclerosis; HS)を有するMTLE-HSは、最もよい外科治療の適応であり、有意な発作消失が見込まれます。 破滅型てんかんCatastrophic epilepsyのなかには片側半球の広範な病変による部分てんかんがありますが、乳幼児期に発症して、薬剤抵抗性で精神運動発作の停滞や退行が惹起されることから、早期の外科治療が推奨されています。 頭蓋内脳波記録の適応とその有効性 頭蓋内脳波記録は侵襲的検査ですが、新皮質てんかんにおいててんかん原性領域を決定するのに有用です。 内側側頭葉てんかんでは、MRIでの海馬硬化所見と発作時脳波所見が矛盾しなければ、頭蓋内脳波記録を省略することができます。 硬膜下電極を用いた脳波記録は頭皮脳波に比べて10倍の空間分解能を有します。 永久的合併症は1. 5%であり、脳内出血、感染によるものです。 内側側頭葉てんかんの外科的治療 58% は内科的治療 8% より優位に優れています(GradeA)。 新皮質てんかんの外科的治療成績は、側頭葉切除66%、後頭葉・頭頂葉切除46%、前頭葉切除27%、軟膜化皮質多切術は16%。 また、脳梁離断術は35%です。 術後発作転帰評価にはEngel分類が用いられます。 側頭葉切除術 優位半球の場合、側頭葉先端より最大4. 5㎝、非優位半球の場合最大6㎝まで切除可能 選択的海馬扁桃体摘出術 側脳室内部の観察海馬が側脳室下角の床を形成し、扁桃体は海馬と向かい合うように側脳室下角上壁の一部を形成していることがわかる。 鉤回の吸引除去後脳室側とより後大脳動脈、前脈絡叢動脈および動眼神経が鉤回を包んでいる軟膜を通して観察される。 海馬頭の切離海馬頭の腹側を切断していくと前脈絡叢動脈の脳室内への入口部であるinferior chroroidal pointまで海馬頭を切断できる。 海馬傍回腹側の剥離海馬傍回腹側の軟膜を丁寧に剥離して海馬傍回を軟膜下にできるだけ外側まで剥離しておく。 海馬体背側の切断側副隆起と海馬体との間の無名溝で海馬体背側を切断する。 脳梁離断術 全般性てんかん 著効率約40~60% 左右の半球を脳梁にて離断することにより、両皮質のてんかん発作へ全般化するのを防ぐ。 Lateral approachは内包繊維の切断、側頭葉内側構造物の切除、脳梁離断、前頭葉水平繊維の切断の4つの共通手技からなる。 視床外側縁の離断線• 脳室前角への進入経路(経帯状回)• 脳梁離断 迷走神経刺激装置植え込み術 VNS植え込み術 緩和手術 てんかん外科におけるてんかん認定施設のみ可能の唯一の手術である。

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